最初の最初
完成してしまうと、
すっかり忘れてしまう「最初の最初」。
その家も、問い合わせをいただき、
設計のご依頼があって、考え始める。
その「最初の最初」の
考え初めの図はとても大事。
これは先日お引渡しを終えたばかりの
伊勢原市の平屋「私の巣」のプランを
考え始めた時のスケッチ。
最初はこの敷地の範囲で考えていたが、
延焼ラインに北も南も掛かってしまい、
ご要望の木製サッシが
使えなくなってしまうことから、
敷地を少し広げ(贅沢な話ですね!)、
南側の延焼ラインをかわすことにしました。
全体(の天井)があまり高くならないように
平面を操作したり、
現場製作になるFIX窓の納まりを
この段階から考えたり、
「最初の最初」に考えることは多いのと同時に、
このときに細部まで考えることが大事で、
家の質に大きく影響してくると感じています。
もう一軒。
これは千葉県の平屋「ぼくらの家」。
このスケッチは、厳密には「最初の最初」ではない。
最初に考えたプランのアウトラインを
プリントアウトして
その上から新たにプランを考えたもの。
広い土地なのに、
既存の植木やご両親との家との関係もあり、
使い得る部分は制限される中、
5人家族で、必要な部屋数も多く、
敷地と家を馴染ませながら、
ボリュームを抑えるのに苦労している様子が伺えます。
この家も、この段階から細部について
かなり細かく検討していました。
ワークスペースと子供室にロフトがあるのですが、
性格の違うロフトであることと、
構造的な問題から野暮になりそうな部分を
どうやって意匠的に処理するかを
相当考えたことが思い起こされます。
平面も断面もなるべくコンパクトにおさめつつ、
感覚的にどうやったら広く感じてもらえるか?
それは、当然のこととして、
物理的に無理なく使えるギリギリの寸法を
何度も検討したことが
この家の特徴となった気がしています。
*2つの家とも、このスケッチとは違う間取りになりました。
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