祖父母の家 再び
2015年5月5日のブログで「祖父母の家」について書いていました。
そのさらに8年前の2007年5月9日に初めて「祖父母の家」について
ブログで書いていて、そのブログを8年後に発見して2015年に
再度「祖父母の家」について書いていたようです。
で、2021年の5月5日の今日、
また「祖父母の家」について書いてみたいと思います。
まずは、2015年5月5日のブログを紹介します。
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2015年5月5日「祖父母の家」
今日は、アトリエの片付けと、連休明けの準備を
気持の良い春の日差しの中でしたあとに、
昔のブログを読み返していました。
そんな昔の記事の中に以下の「祖父母の家」という
ものがあって、ここに再掲載しておこうと思いました。
いまは、その当時健在だった祖母も亡くなり、
もっともっと、この「祖父母の家」が懐かしいです。
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「祖父母の家」2007年5月9日
行こう行こうと思っていて、行けなかったお墓参りにようやく行って来ました!!
父方の祖父がねむっているお墓は、父の実家のすぐ後ろにあります。
そんなわけで、お墓参りに行くと必ず祖母に会っていたのですが、
今年からは会うことが出来なくなりました・・・
祖母は東金にある老人ホームにいってしまいました・・・
祖父母の家
設計者:不明
施工者:不明
上の写真は、その父方の「祖父母の家(父の実家)」です。
たぶん、築50年くらいだと思います。
わずか、10坪足らずの平屋に5人家族が住んでいました。
父を含め子供たちが独立してからは祖父母だけで住んでいて、
祖父がなくなってからは、祖母が一人で住んでいました。
小さなバラック
低い天井
間仕切りのない一室空間
この家も寿命を迎えようとしています・・・
細い柱と頼りない梁でできた小屋ですが、構造的な寿命はきていないようです。
この家が寿命を迎えるのは「その機能的な存在を必要とされていなくなった」という
理由からです。
もちろん、父や父の妹弟(叔母や叔父)をはじめ、私や妹、従兄弟たちに
とって思い出の詰まった存在ですから、ノスタルジーとして必要としていますし、
精神的にとても重要な存在であることは間違いないのですが、それはそこに
祖母がいることが前提というか、条件であるので、祖母がいない以上、
ノスタルジーや精神的やらは意味のないものとなってしまうのです。
でも・・・と、言いたい気持ちを堪えておくことにします。
2015年5月5日加筆
2007年5月9日に書いた上の文章(打ち消し線の部分)は意味がわかりません。
おそらく、祖母は私のことをもの凄く可愛がってくれていたのに、
私は、それを知っていながら、邪険にしていたことを
2007年5月9日当時も悔いていたので、途中で文字を書くことを
止めてしまったのではないかと思います。
こんなに永く、大切に使われて、文句を言いながらでもそこに家族が集まる。
そんな場所であり、存在でした・・・
家の寿命の終わり方としては、最高の部類にはいると実感しております。
ありがとうって言いたいです。
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という内容で、2007年5月9日のブログも掲載していて、
一部訂正と加筆をしていました。
2015年5月5日から6年、2007年5月9日から14年。
すでに「祖父母の家」は壊されていて
更地になっています。
中の壁はサントリーの包装紙をはじめ、
色々な会社やデパートの包装紙が
祖父の手で綺麗に貼られ仕上げられていました。
子供の頃、包装紙で壁を仕上げることが
とても貧乏くさく感じて、嫌だったのですが、
いま思うと、斬新だし、包装紙のチョイスも良く、
皺もなく綺麗に貼られていたので、
なかなか素敵な仕上げだったなと思います。
子供の感性ではわからなかったんですねきっと。
玄関も土というか砂のままで、
畳の床までは50センチくらいあったように
記憶しています。
窓は全て木の窓で、
風がふくとガラスが「ガタガタガタ」と
音を立てていました。
風呂も粗末なものだんですが、
いつも綺麗にされていた記憶があります。
トイレはもちろん汲み取り式で
床付近に高さの低い木の引き違い窓が
換気用についているものでした。
小さくて粗末な家でしたけど、
祖父母はとても大事に丁寧に使っていて
家も住人も、お互いを必要としているような
そんな関係になっていたのではないかと思います。
他の家ではダメで、この家でないといけない。
家の方も、他の住人ではダメで
この住人でないといけないと言うそう言う関係です。
「祖父母の家」がなくなった土地は、
単なる地面に戻り、不動産的価値はもしかしたら
上がったのかも知れませんが、
場所が持っている空気の質は、明らかに下がっています。
2007年にはじめて
「祖父母の家」について書いてから14年。
これからも、考え続けていきたいと思います。
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