木の家の木で無い床
成田市のマンショリノベーション「ひらく間」は、
建て主さんが「木の家に住みたい!!!」という想いから
実現したのですが、
木の家にしたくとも、木の床にしたくない場所が建て主さんにはありました。
そのひとつが “ トイレの床 ” でした。
建て主さんは女性なので、普段汚れることは無いのですが、
親戚一同が認めるほどの綺麗好きなので(笑)、
甥子さんご家族が来られたとき、
あやまって汚したりするのを甥子さんたちが気にしなくて良い様に、
トイレの床を “ 木の床以外 ” にすることにしました。
そこで、漆塗りの床材など、色々と検討した結果、
抗菌タイルを採用しています。目地も汚れに強いものを選びました。
これで気兼ねなくトイレを使うことができます(笑)。
そして、もう一つが “ 洗面脱衣室の床 ” です。
こちらは、木の床の場合、お風呂から出たときに濡れた足で床にのると
痛んでしまうかもしれないので “ 木の床以外 ” を検討することになりました。
ここは、素足で使う場所なので、触れたときに温かみのある床が求められました。
そこで、気泡を多く閉じ込めたサーモタイルを採用しました。
タイルなのに冷たくありません。
洗面化粧台に立って身支度をしていても全然苦にならないほど、
冷たくないとのことです。
今回のリノベーションでは、トイレや洗面脱衣室の床にタイルを採用していますが、
使い方によっては “ 木の床のまま ” でも問題ありません。
「ひらく間」のキッチンの床も “ 木の床以外 ” を検討したのですが、
十分検討したうえで、最終的に木の床にしています。
使い方や雰囲気、全体のバランスを考えて、いろいろと検討していきたいですね。
「ひらく間」の玄関土間は、玄関土間としては、結構な広さがあります。
それゆえ、空間に与えるインパクトも大きくなるので、
その仕上をどうするか?悩みました。
当初は、玄関は入口部分のみを “ 玄昌石 ” で仕上げ、
その他の部分を “ 墨入りモルタル ” にしようとしていました。
仕上材を2種類にしてしまうことで、狭さを感じてしまう可能性があることと、
鬱陶しさみたいなものを感じさせてしまうのではないかと考え、
全て “ 墨入りモルタル ” で仕上ることにしました。
ただ、ある程度の広さがあり、伸縮でクラック(ひびわれ)が入る恐れがあったので
真鍮の目地を入れて、クラック対策をすると同時に、
装飾的な操作もしました。
真鍮目地を入れたのに、クラックは入ってしまいましたが、
建て主さん曰く「これも味の一つですよね」と、
寛容なお言葉を戴いたのでした。
クラックについては、今後の課題となりました。
木の家に合う、木の床以外のもをこれからも探し続けていきます。
※写真は全て小泉一斉(スマートランニング一級建築士事務所)
「ひらく間」-成田のマンションリノベーションー
場所 :千葉県成田市
改装内容:築16年のマンションフルリノベーション(スケルトンリフォーム)
規模 :75.83㎡(3LDK)
住まい手:女性1人
設計監理:野口修アーキテクツアトリエ
tel 043-254-9997
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