掃除がしやすい
設計をしていると、
「トイレの床も木ですか?」
「木の床で汚れとか大丈夫ですか?」
と、聞かれることが多くて、
一時は、抗菌タイルを張ったりしていた。
抗菌タイルで汚れには良くなったが、
床のタイルは表面が滑りにくくなるように
ざらざらしているので、少し掃除がしにくいのと、
冷たく感じることが難点だった。
別のトイレでは、
無垢のフローリングに漆が塗ってあるものを採用した。
水分に強くて掃除がしやすく、タイルよりも冷たくないので
よかったのだけれど、価格が高い!!
ということで、気軽に採用できるものではなかった。
もちろん、塩ビシート(いわゆるクッションフロア)なら
価格も安いし、掃除もしやすく冷たく無い、、、。
だけど、素材が塩ビ。プラスチックというのが引っ掛かり、
採用したことがない。
昔はリノリウムというものがったのに、、、。
東リで販売していたリノリウムが無くなり、
リノリウムを使うことができなくなったと
思っていたら、田島ルーフィングが
マーモリウムという商品名のリノリウムを
扱っていることを、数年前に知って、
それからは、トイレの床にはリノリウムを
進めることが多くなった。
八千代市「平屋22」でもトイレの床に
マーモリウムを採用した。
壁も腰くらいの高さまで
リノリウムを張った。
以前は、壁にはメラミン板を張っていたが、
この「平屋22」では壁も床と同じマーモリウムにしてみた。
「平屋22」のトイレ空間は、
将来、車椅子での利用も可能なように
かなり広めのスペースになっているので、
少し密度が薄く感じるかもしれませんが、
実際は、そんなこともなく、ゆったりしていて
丁度いい感じがする。
リノリウムは、もともと、病院の床などに
採用されていた(今でも採用している病院はあると思います)
素材で、水だけでなく薬品にも強い素材です。
しかも、天然系の材料なので、塩ビと比べると
環境への影響はだいぶ違ってきます。
*リノリウムは亜麻仁油が成分に入っていますので
油絵の具のような匂いが最初しますが、
有機溶剤のような刺激臭でないですし、
しばらくすると匂いは弱まります。
ただ、切り売りをしていないので、
1ロール買う必要があります。
1ロールは10Mx2Mなので、
トイレだけでは使いきれずに、
在庫になりますから、価格は割高になります。
キッチンの床にもいいかもしれないです。
脱衣室や洗面の床にもいいですね。
色も柄も豊富にありますから
選ぶ楽しみがあります。
これからはトイレの床で悩んだら
マーモリウムも候補にすると良いかもしれません。
「平屋22」以外で、トイレの床にリノリウム(マーモリウム)を
採用した事例は以下の住宅です。
「にゃんびょういちにょ」*トイレの写真がありませんが、キッチンの採用写真があります。
「土間から四季を、呼吸する家」トイレと小屋に採用しています。
「穴川のアトリエ」弊所のトイレと手洗いの床に採用しました。
写真 小泉一斉
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