町屋を体験

日記

京都の町屋に訪れ、空間体験をしてきました。

拝見させていただいたのは「吉田家」。
“ 表屋造り ” という町屋の形式の一つに入る
つくり方で、通りに面した部分に店があり、
その後ろに庭をつくり、その庭の奥に住居を配置した
形式となっています。

上に写真は、吉田家の中で一番くらいの高い間(部屋)で
奥座敷と呼ばれている亭主の部屋から店の後ろに配置された
中庭を見ているところです。

奥座敷の後ろにも下の写真の中庭があり

奥座敷は2つの中庭に挟まれたようになっています。
(店側の中庭と奥座敷の間には、もう一つの座敷があります)

この奥座敷は、中庭からの自然光が、やっと届くような感じで
暗いのですが、その暗さが絶妙で、空間の質を高めています。
暗いことによる落着き感と色気がもたらされていて
緊張感と安心感が同時にあって心地良さを感じます。

もちろん、2つの中庭があることで
心地良い風が通り、機能的な効果もきちんと
確保されているのも町屋ならではです。

現代の住宅でも、
中庭を使って風を通したりという方法は
とても有効な方法です。
もちろん、視覚的な効果もありますし。

この奥座敷は亭主しか使うことが許されておらず、
入ることも厳しく制限されていて、
亭主に呼ばれた長男しか入室できないそうです。

比較的小ぶりな町屋でしたが
見応えのある空間でした。

吉田家は、当主がお住まいで、
今現在も実際に住み続けているという点でも
貴重な町屋と言えます。

またの機会に、吉田家の2階もご紹介したいと思います。

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