2階のスペース

いま、複数の家のプランを同時に考え、
そして打合せをし、また考える
ということが続いているのですが、
それそれの建主さんが、
特徴的な考え方をお持ちで、
それが家づくりに大きく影響しているなあと、
実感する毎日です。

埼玉県「椿山の家」でも
この建主さんならではの
特徴が出たスペースがいくつかあって、
その中の２つを紹介します。

このスペースは、
2階の廊下なのですが、
お子さんがつくった作品や
集めたものを飾るギャラリー的な
スペースが欲しいということで
つくった飾り棚です。

家が出来上がったら
美術好きの長男くんが集めた
アートのフライヤーや
作品などが綺麗に展示されていて
単なる廊下が、しっかりと
ギャラリーになっていました。

家づくりをしていると、
家族間で必要なものとそうでないもの
が別れるときがあります。
例えば、和室がいるか要らないかなど。

埼玉県「椿山の家」の場合は、
お父さんのための部屋、趣味室がいるか要らないか
ということが問題になりました。

お父さんは、空手と筋トレ、革細工が趣味で
この家ができる前も、専用の部屋があって
そこに趣味に使うものを置き、趣味に没頭されていました。

ですから当然、新しい家にも
お父さんは趣味室が必要だと主張したのですが
他の家族からは反対意見が出て、
家づくりの計画から趣味室は抹消されそうでした。

でも、無くしてしまうことで
新しい家が建主さんらしくならない気がして
なんとかつくることができないかと
考えたことを思い出します。

なんとか、最小限の大きさで
簡素な作りにして建築費を極力抑え、
お父さんの趣味室をつくることができました。

北側なので環境が良くないという
意見もありそうですが、
静かで落ち着く場所なので
趣味室としては適していると思います。

抽斗のある作業カウンターと棚、
部屋の奥にはクローゼットもあります。
材料は全て比較的安価なラワンランバーコアですが、
それが余計、作業場の感じがして
いい雰囲気になっています。

外から見るとシンプルに見える「椿山の家」ですが、
実はこのように、この家ならではの特徴的な
空間を持った家なのです。

今日もこれから
八千代市「平屋22」の建主さんと打合せを
するのですが、どうやって特徴を上手く
暮らしに合わせていくことができるか
一緒に考えていきたいと思います。

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