閉じることと開くこと

現在工事中の
千葉県鎌ケ谷市「趣味と暮らす家」。

敷地は幅員４Mの北側道路に面した
古い住宅街にあります。

＊模型の段階では2階に横長の窓がありましたが
　設計が決まる段階でその窓は建主さんのご希望で
　なくなりました。

模型と工事中の写真でわかる通り、
道路に対して窓が少なく、
閉じるように設計しています。
これはあまり広くない道路に対して
窓を多くつくって開いてしまうと
道路からの視線が気になって
暮らしにくくなることを防いでいるからです。
ただ、外壁面は1階に於いても
少し道路から引いていますし、
2階の外壁はだいぶ奥にして、
道路への圧迫感を軽減するように
配慮しています。

＊模型の時点では、1階のすべてのサッシを
　完全に開放できる引込戸にしていたのですが、
　設計完了時に一部、FIX窓に変更しています。

一方で、庭に面した方では、
1階も2階も大きく開き、
開放的な空間をつくっています。
コストの都合でFIX窓も採用していますが、
開かずとも、視線は大きく庭に抜けていきます。
リビング、ダイニングとも、
大きく全開するサッシを設け、
視線だけでなく空気や行動も庭とつながるように設計し、
のびのびとした暮らしが実現できるように
考えてつくっています。
2階にある「インナーテラス」も、東南に大きく開く
木製の引込戸を入れ、開け放つと
中なのに外のような空間になるようになっています。

来週から本格的に外壁の仕上げ工事が始まります。
外壁の板金が張られることで
より開口部が際立ち、建主さんと一緒に考えてきた
この家の意図が現れることが今から楽しみです。


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