はみ出す「鴨居」
千葉県鎌ケ谷市「趣味と暮らす家」の現場。
ポーチの軒天下地の工事をしていました。
室内の天井に合わせて付けたサッシは、
軒天の中に少しだけ入り込みます。
ですので、サッシの部分だけ
ポーチの天井を少しだけ窪ませるという
手間をかけています。
これでサッシの開閉が無理なくできるだけでなく
万が一のときもメンテナンスが容易にできます。
同じポーチに面している玄関引戸。
ポーチの中だけでは引戸の引き込み寸法が足りなく、
軒先の方に鴨居がはみ出しています。
既製品では考えられない納まりなのですが、
現場で、この家のためだけにつくられる玄関引戸なので
このようにイレギュラーなことも可能になります。
実は、提案当初は引戸にすると
上の写真のように鴨居がポーチよりはみ出してしまうので
開きドアにすることを勧めていました。
しかし、建主さんはこのプランでどうしても引戸にされたい
ということで、少し玄関引戸の位置をズラしたりしながら
鴨居がはみ出しても大丈夫だと思える状態のつくり方に
決定したのでした。
(このつくり方にするまで、屋根の軒天を下げる案を考えるなど
私の中では、相当な試行錯誤を繰り返したのでした)
はみ出した「鴨居」の上に屋根がかかっているので
ほぼ雨で鴨居が濡れるということはないとは思いますが、
現場と話し合って、見えないように鴨居の上に
ルーフィングを張り、その上に板金を載せるということにして、
万が一、鴨居の上に雨がかかっても
鴨居の痛みがないように考えています。
このポーチ周りだけでも
機能的なことと意匠的なことを
同時に成立させるために検討することが多く、
それこそが、こうした家づくりの醍醐味の一つだと、
いつも実感しております。
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