網のない網戸、紙のない障子
仕上工事中の
伊勢原市の平屋「私の巣」から。
リビングの土間とテラスを繋ぐ
木製の全開サッシ。
現在外部の戸袋と雨戸を製作中。
木製サッシの下の部分が見えなくっていて、
リビングの土間とテラスがつながって見える。
これは意図してやったことではないのですが、
建築の手法で「隠し框」というやり方です。
こうすることで、引戸のガラス部分だけが
残ることになって、引戸の存在を消すことができ、
内外の空間のつながりを
より一層強くすることができる
というやり方です。
とても効果的な方法なのですが、
複雑な納まりになる部分があって
コストに影響を与える場合もあります。
それよりも、開閉しづらくなる場合もあることから
私の設計する住宅では「隠し框」を控えていました。
しかし、最近は上にあげたデメリットが
あったとしても、それを上回る効果があると感じて
これから設計する家では積極的に「隠し框」を
取り入れていこうと考えています。
ちなみにこの木製サッシの上部は
「隠し框」にはなっていません。
ダイニングの東南の角に
大きな木製の横滑り出し窓があるのですが、
メーカーで用意されている網戸では
開閉しにくいのでは?と、メーカー側からの
指摘もあって、現場で壁に引き込む網戸を
つくりました。
まだ網が入っていないので
違和感がありますが、
横滑り出し窓を開けて、
この網戸を閉めるとしっくりくると思います。
使わないときは、壁の中に引き込んで
網戸の存在は消えていきます。
網戸をつくるなら障子もつくろう、
ということで、網戸と同様に
壁引き込む障子をつくりました。
障子を入れることで、カーテンや
ロールスクリーンが不要になります。
障子もまだ紙を貼っていないので
違和感がありますが、
紙を貼ると外部からの視線を止めつつ、
光を柔らかく拡散して、また別の雰囲気が
ダイニングに生まれます。
ちなみに、この障子に貼るのは
和紙ではなくて、ワーロン紙という
アクリルの間にわしを挟んだものを貼ります。
破れることもなく、拭けるので、
小さなお子さんやペットのいる家では
重宝します。
今回紹介したものは全て引込み戸で、
開けるとその存在が消えて開放感をつくるものです。
それと、引込み戸の素材が全て
ピーラーという米松の柾目だということも特徴です。
色味が良くて、強度もあり、柾目なので
木目がうるさくない。
この平屋は、そういう材料で
外と内の境目になる窓廻りがつくられています。
この伊勢原市の平屋「私の巣」は
10月30日(土)13時〜17時に
これから家づくりをお考えの方に向けた
完成見学会を行います。
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