外観を決めるときの手がかり

鎌ケ谷の家D

現在、千葉県「ぼくらの家」は
外観に影響を与える屋根の色や
ロフト部分の外壁の色を検討しています。
これがなかなか難しくて、
簡単に決めることができません。

鎌ヶ谷市でつくった平屋の場合、

まず、既存の建物や塀がありましたので、
それらとの関係を考えました。

既存建物の軒裏は米松のルーバー、
塀の方は同じ部材を使った縦格子。
いずれも濃い茶色に着色されていました。
コンクリートと合わせてあるので、
木の柔らかさが表現されていました。

また、塀は高さが2M以上あって
外部からの視線を止めてくれていたので
それを利用させていただきました。

ここまでが既存物との関係を考えた主なものです。

敷地条件からは、ガレージ側は配置的にそれほどスペースが
取れなかったこともあり、軒があまり出せないことから
いっそのこと軒は出さずに、
外壁に屋根の機能を持たせるべく、
ガルバリウム鋼板の小波板を採用しました。

一方、玄関から先の住宅部分は軒を深く出せることから
外壁を金属よりも環境の影響を受けやすい
土(シラス)にしました。
硬いガルバリウム鋼板と柔らかい土(シラス)の
コントラストを効かせています。

金属と土(シラス)の間に木の塀を入れることで、
金属、木、土というように、
柔らかさのグラデーションができて、
より馴染んだ外観になったと思います。

それぞれの素材の色については、
金属は金属らしく見える色、
土は土のような色、
木は木のままの色を
採用して、素直な組み合わせとしています。

このようにして、
鎌ヶ谷の平屋は外観(素材と色)を決めたのでした。

明日、「ぼくらの家」は、
再び屋根とロフトの外壁の色を検討するのですが、
何かの手がかりを見つけて
色を決めていくことができたらと思います。

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