軒の出と材料長さ
先日上棟した「蓮田の家」。
この家のはり間方向の長さは3間(5.46m)。
屋根勾配は250/100。
軒の出は1100ミリ。
この軒の出の1100ミリという寸法は、
垂木45×120(米松)の材料の定尺長さ4000(又は3950)ミリで
最大限採れる長さから算出した寸法です。
この寸法にすることで、途中で余計な梁(母屋)を入れることなく
すっきりとし、構造的にも無理の無い小屋組みが実現できます。
それでいて、十分な軒の出も確保できたのではないかと思っています。笑
本当は、軒の出を1200ミリにしたかった、、、のですが、
そうすると、垂木の定尺長さが足りず、途中に梁(母屋)を入れて、
そこで垂木を継ぐ必要が出てきたのです。
それ(軒の出を1200ミリにする)よりも、
無駄な(継手位置によっては、無理な小屋組みになる場合も)小屋組みにせず、
十分な軒の出(1100ミリ)を確保する方が良いという判断です。
しかも、定尺長さの材料を使うので、経済的です。
軒の出、材料の定尺長さ、構造、経済性、、、
こういうことを総合的に考えて建物の形状が決まってくるのです。
「蓮田の家」
埼玉県蓮田市
家族構成 夫婦+子供1人
構造・規模 木造2階建
設計監理 野口修アーキテクツアトリエ
tel 043-254-9997