配筋検査・手刻み
先日の木曜日、大雨予想中、
南房総市の「白子の家」の配筋検査に行ってきました。
13:30~検査予定でしたが、晴れていたので少し早めに始めました。
とくに大きな問題も無く、若干手直しが必要な指摘事項のみで
配筋検査は終了しました。
終わった途端に、もの凄い勢いで雨が降り出し、
早めに始めておいて良かったです。
その後、工務店さんの下小屋に刻みの状況を確認しに行きました。
大工さんが、軸組み模型をつくって、全体を確認した上で
私がつくった伏図を参考に(利用して)、手板をつくり、
“手刻み”と言って、大工がノミとゲンノウ(トンカチ)を使って
柱や梁を手で刻んでいきます。
いまは、ほとんど“プレカット”と言って、コンピューターを使って
機械にデータを入力して、機械が全部刻んでいます。
今回は、工務店からの強い要望で“手刻み”になりました。
私の設計の場合、意外と手刻みが多いです。
今回の構造材は全て千葉の木を使っています。
補助金が25万円もでるので、他県産の木を使った場合との差額が
埋められ、なんとか全部千葉の木にすることができました。
土台や大引などは、千葉の桧を使っています。
こんな感じで、梁が並べられ、刻まれて行きます。
柱も梁も全て千葉の杉を使っています。
今回、室内に出てくる梁の継手を“金輪継”でやってもらいました。
いつもは“追掛大栓”でやっているのですが、
すべり勾配の部分でズレるのが気になり“金輪継”にしました。
梁に刺さっている“栓”は、ケヤキを使っています。
梁の側面に開いている2つの四角い穴は“込栓”という、やはりケヤキでできた
四角い棒状のものが刺さる部分です。
その棒状のものを刺すことで、左右の梁が一体的になるようになっています。
その“込栓”の穴を開けるためだけの機械が上の写真のものです。
おそらくいま、新品は売って無いと思います。
大工さんの話では、中古品でも結構高い値段で売られているとのことでした。
上から見ると、こんな加工がされていて、
2つの梁の間に“栓”を刺すようになっています。
10月初めの建前を目指して、大工さんが頑張っています。
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「白子の家」
千葉県南房総市
家族構成:夫婦+子供2人
構造規模:木造平屋建て(一部ロフト)
設計監理:野口修アーキテクツアトリエ
tel 043-254-9997