偏芯
「おゆみ野の家」では、“やり方”が行われました。
“やり方”とは、基礎工事の前に、建物の位置を出し、
地面の高さを決める作業のことを言います。
(鳶頭の英倉さん)
<現場での会話>
鳶の若者「この基礎、ほとんどのところが偏芯してて、頭がコンガラガル!!」
大工さん「そうなんだよ、一見、四角くて普通の形だから簡単そうに見えて
全部偏芯してるから、もの凄く複雑なんだよねー。」
鳶の若者「なんで偏芯してんのかなー?」
大工さん「芯をズラすことで、壁の納まりを良くして、
少しでも部屋を広くしたり、すっきりとした納まりにするためだよ」
鳶の若者「一人じゃうまくできるかどうか・・・」
※もちろん、鳶頭がいるので大丈夫です。
大工さん「こういう基礎が一人でできるようになれば、
どんな基礎でも全然問題無く、できるようになるよ」
※通常「芯」は基礎の厚さの真ん中ですが、偏芯(=芯をズラすこと)させて、
無駄な壁が出ないようにすっきり納まるようにしたり、部屋を少しでも
広くするために偏芯しています。
単純に計算してみると、4間角(7.28m×7.28m)のスペースがあったとして
通常の芯では7.28m×7.28m=52.99㎡。
両脇に7.5ミリづつ偏芯したとして、
(7.28+0.015)×(7.28+0.015)=53.21㎡。
面積の差は0.22㎡となり、およそ0.06坪です。
80万円/坪の家の場合、48,000円も得します。笑
坪あたり3,000円も得するのです。
2階建てなら、その倍です。
納まりもすっきりしてくるので、
材料も節約できるし、人件費も少し抑えられると思うので、
算出した金額よりも効果があると思います。
この様に、経済的にも偏芯は有利ということになります。
「でも、たかが48,000円じゃないか」というご指摘も
あるかとは思いますが、ただ頭を使うだけで、
3,000円/坪得するので、やらない手はないと思います。
大工さんが言って下さったように、
一見、普通に見えるものなのに、実はもの凄く考え抜いた(複雑に絡み合った)
設計内容になっている(と思う。笑)「おゆみ野の家」。
工事が始まり、これからが益々楽しみです。
「おゆみ野の家」
千葉県千葉市
家族構成 夫婦+子供2人
構造・規模 木造2階建
設計監理 野口修アーキテクツアトリエ
tel 043-254-9997
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どのような考えで設計し、家づくりをしていくかをお話させていただくと同時に、設計期間や工期、大よその総工費についてご説明させて戴く「事前相談」を行っております。
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