授業
読売理工医療福祉専門学校(旧 読売東京理工専門学校)の建築学科で
「ディティール演習」という授業を受け持っているのですが、
どんな授業かといいますと「建築の細部を考える」という授業です。
学生たちに、まずは実際につくった建物のディティール図面を
CADで描かせます。
これは、引戸の廻りの枠のつくり方を考えた図面です。
これは、屋根の先端(軒先)のつくり方を考えた図面で、
この2枚は階段のつくり方を考えた図面です。
※すべて「西船の家」です。
「設計をする」というと、間取りを考えたり、外観を考えたり、
というようなことをイメージしますが、もちろん、そういうことも
考えはしますが、それと同時に「ディティール」について、
沢山の時間と頭を使って考えています。
建物をつくる上で、とても大事なことですので、
これからの建築界を背負う学生に対して「ディティール演習」という
授業を設けているのです。
現代の建築では、階段や引戸などの建具や建具枠は商品化され、
つくるものではなく、「買うもの」となってしまい、
階段や枠廻りのつくり方を詳しく知っている設計者や現場監督が
少なくなってきています。大工ですら、詳しく知っている人が
相当減っている時代です。
決して、商品化された既成品が悪いということではないのです。
「どうやったらつくれるのか」を知った上で、既製品を使うので
あれば、良いのですが、「つくり方」という部分を単純に省略して
しまうのが良くないと言いたいのです。
つくり方を知らなければ、その部分の改良・改善方法を
考えることもできませんし、既製品に問題が発生しても
直し方を考えることもできません。
また、細部にこだわって機能性(使い勝手)を追究したり、
「綺麗にすっきりみせよう」というデザインを考えたりすることで、
建物の質も上がりますし、つくり手自身の能力も向上します。
『神は細部に宿る』と言われるほど、
ディティールは大事ということです。
こういう授業は、他の専門学校ではやってないんじゃないでしょうか?
大学では、絶対と言っていいほどやらないと思います。
この授業、今後は、スケッチで考えるということを
即日演習で行う予定です。
スケッチをすることで、頭だけで考えるのではなく、
手でも考えることが出来るようにしていこうということです。
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