刻み
現在、着工に向けて進めている
千葉県長生郡「ふるさとをつくる家」。
今日は、地盤改良工事をしました。
と、同時に大工さんたちは
下小屋で構造材(柱や梁、土台)を
手で刻んでいるところです。
手で構造材を刻むのは、
いまの時代では珍しいことです。
昔は大工さんが、構造材に墨付けをし、
手鋸や鑿を使って刻むのが当たり前でしたが
今はプレカットと言って、
どこかの工場でPCにデータを入力し、
機械で刻むのが一般的です。
プレカットも、当初は間違いが多かったのですが、
いまでは間違いが少ないどころか、
手刻みより精度も良く、
優れた方法として定着しています。
しかし、
いくら精度が良くて合理的だからといって、
刺身を機会がきったのではうまく感じないのと同じで、
構造材も手で刻んだ方が「おいしい家」になるのではないかと
私は思っています。
でも、
プレカットの精度や時間短縮のこところも
魅力的に感じている自分もいるので、
難しいところですですね。
「鎌ケ谷の家D」の刻まれた梁です。
「鎌ケ谷の家D」の梁に垂木彫りをしているところです。
「鎌ケ谷の家M」は平面形状が “ くの字 ” になっているので
梁もそれに合わせた形状になるのですが、
屋根を支える梁は、屋根勾配に合わせて斜めになっているので、
平面も立面的にも斜めになり、
超複雑な納まりになって大変でした。
下小屋で仮組みして確かめたりしていました。
こういう骨組みの場合は、
プレカットではできないので、
やはり手刻みになりますね。
「ぼくらの家」の梁の “ 追掛大栓 ” です。
このようにして、
下の梁に、上からもう一つの梁を落としていき、
組合せて一つの梁にするという、
先人が考え出した素晴らしい継手加工です。
この“ 追掛大栓 ” という継手は、
とても強く、
継手のない場所よりも強いのではないかと言われています。
この継手もプレカットでは無理なので、
手刻みでするより仕方ありません。
千葉県長生郡「ふるさとをつくる家」は、
ようやく地盤改良も終わり、
これから基礎工事が始まっていきます。
10月中頃に上等できれば良いのですが、
11月初め頃になりそうな感じですね。
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どのような考えで設計し、家づくりをしていくかをお話させていただくと同時に、設計期間や工期、大よその総工費についてご説明させて戴く「事前相談」を行っております。
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