窓廻り・木製サッシと障子
外に出ることが制限されているいま、
家の快適性を求めている人が
さらに多くなったように思います。
また、換気の大切さにも注目が集まっています。
快適性や換気に重要な役割を果たすのが窓です。
大きく開けたり、少しだけ開けたり、
都合によって調整できる窓がいいですね。
また、窓を開けたくても
家の中が丸見えになってしまって
開けられない窓では困ります。
そう言うことを考えて、いつも家づくりをしているのですが、
ここでは「鎌ヶ谷の家D」を紹介します。
大きなガラス戸は、庭に面して設けて
外から覗かれることはありません。
そして、全開できるようになっているので、
外気を大きく取り込んで、気持ちよく換気ができます。
引戸ですので「少しだけ開けておく」こともできます。
もちろん、網戸もあります。
「外から家の中が見えない」からこそ、
大きな窓をつくって開放的な暮らしができるのです。
もし、外から丸見えだったらいつもカーテンを閉めてしまって
せっかくの大きな窓が台無しになってしまいます。
大きな窓をつくると「冷輻射」で寒く感じてしまうことがあります。
ガラスの性能を高めていますが、より断熱性をよくするために
障子を仕込んで冷輻射を防いでいます。
また、ただ単に大きな木の窓や障子を入れると言う
ことだけでなく、その窓廻りのつくり方にも気をつけています。
せっかくに木の窓をより強調するように、
できる限り「壁にポッカリ穴が開いた」ように見えて
木の窓自体がすっきり見えるようにしています。
また、この場所は大きな窓だけでなく、
本棚の足元に設けた小さな「地窓」も
快適性を上げるためにつけています。
大きな窓の障子を閉めると外の様子が
わからなくなると同時に、
風を取り込むことができません。
この地窓によって、外を感じることができますし、
外部から見えることもほぼありません。
そしてこの地窓は「すべり出し窓」になっているので
突き出して開けることで風を室内に取り込むことができます。
そう言う窓廻りの工夫で、
日々の暮らしは、だいぶ快適になります。
こうして角を窓にすることで、
窓面積以上に開放感を感じることができます。
大きな窓で縁側を介して庭とつながる暮らしは
ずっと家にいても、息が詰まるようなことはないと思います。
もともと、家はそうやってつくるべきだったのではないかと
みんなが気がつき始めているのではないでしょうか?
「鎌ケ谷の家D」
千葉県鎌ケ谷市
木造平屋 101.77平米(ビルトインガレージ含む)
設計監理:野口修アーキテクツアトリエ 野口修一
構造設計監理:桑子建築設計事務所 桑子亮
施工管理:田中兄弟工務所 井土覚
造園:耕水 湊真人
撮影 小泉一斉
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