どうやって設計しているのか?6)「役所に行くのは自由度を得ようとするため」
私は野口修アーキテクツアトリエという木造住宅を中心に
千葉市の稲毛区というところで設計事務所をしています。
独立して22年を超え、今までの設計を振り返って考えることも
多くなりました。
設計をどうやってるのか?を
わかりやすくお伝えしていくことが、設計事務所や建築家の
敷居を本当の意味で下げることの一つだと思いまして、
今日から10回に分けて、
建主さんと出会う前から最初の案をお出しする
プレゼンテーションまで、
私が「どうやって設計しているのか?」
をできる限りわかりやすくお伝えしていこうと思います。
それから先の設計につきましては、
また機会をつくって、お伝えさせていただきます。
野口修一のプロフィール
目次
第1回 「実は “ お仕事 ” では無いんです」
第2回 「あなたの依頼がなくとも、あなたの家の設計はすでにはじまっています」
第3回 「わかりやすい言葉にしていく」
第4回 「設計が始まるきっかけ」 「建主さんを知るために聞き、話し、考える」
第5回 「敷地を読むとは、敷地を味わうこと」
第6回 「役所に行くのは自由度を得ようとするため」
第7回 「設計は図を描くことではない」
第8回 「パースは、建主さんと自分自身に伝えるもの」「全体と部分を確認できる。それが模型」
第9回 「カタチを言葉に戻す。これが大事」
第10回 「設計(プランニング)の過程を整理する」「一緒に家をつくるために、まずは一人で」
第6回 「役所に行くのは自由度を得ようとするため」
敷地を確認したら役所に出向いて法的なことを確認します。
今は、ネット上でだいぶ調べることができるようになりましたが
私が設計する家の場合、設計の自由度を高めようと
しているので法の制限を受けるかどうか微妙な部分が
出てくることが多く、どうしても役所に行って直接確認しなければ
ならない場合があります。
役所の方は、なるべく個別の判断を避けたい傾向にありますが、
こちらは、自由な選択肢を広げたいので、できるだけ個別の解釈や
判断が欲しいと思って交渉します。
この交渉次第で、設計される家の自由度が大きく変わる可能性があるので、
結構頑張りますが、
こちらの主張をご理解いただけるケースは20%くらいだと思います。笑
ただ、このような行動をとらない場合は、
その20%を捨ててしまうことになりますので、
頑張って交渉するべきだと思っています。
つづきます。
野口修アーキテクツアトリエの設計事例
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