製作の木製玄関ドアの熱貫流率

いろいろ

私が設計している住宅では、ほぼ100%
玄関には現場で製作した木製のドアか引戸を採用している。

玄関ドアや引戸は、その家に訪れたときに
最初に目にしたり、手で触れる場所のなので
既成のアルミでできたドアや引戸では味気ないというか、
家らしくない。

そこでどうしても製作した木製のドアや引戸にこだわって
つくり続けてきている。

2025年4月より建築基準法が改正され
全ての建物で省エネ基準に適合させることになった。

適合していることを証明するためには、
熱貫流率が国が定めた数値以下であることを
計算によって示さなければならない。
(仕様で適合していることを証明する方法もあるが
かなり余裕を持って仕様が決められているので
建主にとっては不利のものとなる)

商品化されたアルミのドアや引戸は、
各メーカーが熱貫流率を表にして出している。
製作した木製ドアや引戸も、建築研究所が
その数値を出しているが、
かなり評価の低い数値で5.44W/(㎡・K)だ。
(ガラスとポストがない状態で)
これではせっかくの木材の性能が評価されておらず
用意された数値を使う気になれない。

そこで、同じく建築研究所から示されている
玄関ドアや引戸の熱貫流率を算出するための
計算式を使うことにした。


(この表と図、計算式は一般社団法人 日本サッシ協会からの引用です)

この式に従って、数値を入れていくと
製作した木製の玄関ドアや引戸の熱貫流率が算出される。

現在設計中の住宅の玄関引戸で計算してみたところ
熱貫流率は2.27W/(㎡・K)になった。
建築研究所が示している5.44W/(㎡・K)に比べると
大幅に良い結果になった。

現場製作の木製ドアを使う場合は、
こうして計算しないとかなり不利になるので
手間はかかりますが、計算することをお勧めします。

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