広げるか否か?

日暮里の家

現在、実施設計中の
荒川区「日暮里の家」。

もうすぐ実施設計が終わろうとしているところで、
最終確認のために「ダイニングの広さはこれで大丈夫ですか?」
と、私から建主さんに聞きしたら
ご主人から「広くしたい」という回答がありました。

本来ならば、プランを決定する際に
建物の規模は決めていますので、
実施設計で規模に関わるようなことを
確認することはないのですが、
「日暮里の家」では、ご主人とご家族の間で
新しい家に対する要望がかなり違う部分がありまして、
ご家族(奥様と成人された姉弟)は、
個人のスペースをきちんと確保することが大事で
ダイニングのような家族で使うスペースは
建築費を抑えるために小さくしておきたいという
考え方です。
一方、ご主人は、個室は最小限にして
家族のスペースを広くしたいという考え方です。

私は、基本的にご主人と同じ考え方で
設計することが多いのですが、
「日暮里の家」での打合せで、
ご家族から詳しくお話を伺うと、
「ダイニングを広くしても、どうせ父が一人で自由に使う」、
「夫がダイニングを自分の部屋としてしまう」
などの意見が出て、ご主人の意見が通らず、
ダイニングは6畳強のサイズにまとまっていました。

しかし、図面をまとめる段階で、
「このダイニング、家の規模らすると少し小さいか?」
と心配になりまして、念の為、確認したところ
ご主人より「広くしたい」という回答があったのでした。

そして、昨日、急遽、ご主人と打合せをしまして
ダイニングを広げる方法についてご説明しました。
ご主人は、私が提示しました方法を気に入ってくださいましたが、
他のご家族がどのように考えるか?です。

ご主人によりますと、

「家族にダイニングを広げる話をしましたら
 広くしなくていい、今のままで十分。
 ダイニングを広げることに費用をかけるなら
 それをやめて、設備機器のグレードアップなどに
 建築費を使いたいと、言われました」

ということでした。

今回のご主人との打合せをした内容を
持ち帰って、再度、ご家族にご主人がご説明される
ということですが、どうなるでしょうか?

家づくりは、一筋縄ではいきませんね。

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