スリランカ研修旅行(7)最後のカンダラマ

日記

11月に研修旅行に行ってきたスリランカでのことを
年末年始の期間、数回に分けてお伝えします。

スリランカ研修旅行(1)象の孤児院
スリランカ研修旅行(2)カンダラマ
スリランカ研修旅行(3)カンダラマ室内
スリランカ研修旅行(4)カンダラマホテルのパブリックスペース
スリランカ研修旅行(5)フルーティスト
スリランカ研修旅行(6)ダイニングルーム

研修の目的は、
スリランカを代表する建築家、ジェフリー・バワ
設計をしたホテルや自邸、別荘を視察することです。

ここまで紹介してきたカンダラマホテルも
今日でおしまいです。

カンダラマホテルを設計したバワが、
一番気に入っていた客室を
“ Bawa’s Room ” と呼ぶそうなのですが、
それがこの507号室です。

残念ながら内部を見学することはできなかったのですが、
案内をしてくれたマネージャーによると、
この部屋からの眺望が一番良いというのが
その理由だそうです。

カンダラマホテルに宿泊をご検討中の方は
ぜひ、507号室をリクエストしてみてください。

この写真は、カンダラマホテルの特徴を
あらわしていると思い、撮ったものです。

これは、フロントから客室へ向かう通路の
屋根の部分なのですが、
屋根の構造が自然の地形の中に入り込み
一体化してしまっています。

いくら「周辺環境と建築を一体化させる」という
コンセプトを考えついたとしても、
不確定な自然環境を頼りにして考えるのは
構造的にも雨仕舞的にも心配で仕方ないので、
建築物と自然環境は分けて考えることに
なるものです。
逆に言えば、
建築物と自然環境を分けて考えつつ、
建築物と自然環境が一体化するような状況を
どうつくることができるのかを
考えて設計をしているのが
一般的な設計の方法なのです。

それが、バワのカンダラマホテルは、
“ 建築と自然環境を一体化させる ”
という考えをメタファとしてではなく、
現実的にしているということです。
上の写真のは「構造と自然環境が一体化」している
という例ですが、
先日紹介しました
スリランカ研修旅行(2)カンダラマ
の中のフロントは、
「空間と自然環境が一体化」している例です。

フロントは、外部とつながり、一体化しています。
一体化を止めるためのドアやシャッターなどありません。
常に解放され、外部と一体化され続けます。

このように、思い切った考え方を
実現させることで、
この地でなければできない唯一無二の建築が
出来上がるのだと思いました。

このような考え方は、
カンダラマホテルだけでなく、
今後紹介するホテルや自宅、別荘でも
行われていますので、
明日以降、ご紹介していきたいと思います。

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