外壁検討
設計中の住宅の外壁の打合せで
候補に上がった板金の「一文字葺き」。
一文字葺き仕上げの「おゆみ野の家」
板金の外壁仕上げの中でも
手の込んだ仕上げの一つ。
6年前に完成した「おゆみ野の家」では、
つくる前に、こうしてサンプルをつくって
働き幅などを確認しました。
“ 出隅 ” と呼ばれる角の部分についても
モックアップをつくって、確認しました。
もっとシャープな感じに曲げるという選択肢も
あったのですが、少し膨らみをつくることで
板金という固い金属の材質なのに、
少し柔らかな雰囲気が出るので、
この折り方に決定しました。
板金屋さんが一枚一枚、手で材料を加工していきます。
その材料を壁にかける部品 “ つりこ ” も
板金屋さんが一つ一つ、つくりました。
道具は、かなり使い込まれたものです。
そして、一枚一枚張っていきます。
かなり果てしない作業ですが、
頑張って張り上げていただきました。
完成したその外壁は、
板金という冷たい素材なのに
なぜか温かみを感じるものになりました。
固いのに柔らかく感じるという
良い意味での「矛盾」がこの住宅の中に
板金屋さんの手によって埋め込まれた気がしました。
「事前相談」