どうやって設計をしているのか?9)「カタチを言葉に戻す。これが大事」
私は野口修アーキテクツアトリエという木造住宅を中心に
千葉市の稲毛区というところで設計事務所をしています。
独立して22年を超え、今までの設計を振り返って考えることも
多くなりました。
設計をどうやってるのか?を
わかりやすくお伝えしていくことが、設計事務所や建築家の
敷居を本当の意味で下げることの一つだと思いまして、
今日から10回に分けて、
建主さんと出会う前から最初の案をお出しする
プレゼンテーションまで、
私が「どうやって設計しているのか?」
をできる限りわかりやすくお伝えしていこうと思います。
それから先の設計につきましては、
また機会をつくって、お伝えさせていただきます。
野口修一のプロフィール
目次
第1回 「実は “ お仕事 ” では無いんです」
第2回 「あなたの依頼がなくとも、あなたの家の設計はすでにはじまっています」
第3回 「わかりやすい言葉にしていく」
第4回 「設計が始まるきっかけ」
「建主さんを知るために聞き、話し、考える」
第5回 「敷地を読むとは、敷地を味わうこと」
第6回 「役所に行くのは自由度を得ようとするため」
第7回 「設計は図を描くことではない」
第8回 「パースは、建主さんと自分自身に伝えるもの」
「全体と部分を確認できる。それが模型」
第9回 「カタチを言葉に戻す。これが大事」
第10回 「設計(プランニング)の過程を整理する」「一緒に家をつくるために、まずは一人で」
第9回 「カタチを言葉に戻す。これが大事」
ここまでできたら、今度はできた空間を言葉にすることを行います。
説明をすることで、より理解深めていただけます。
できた空間というのは、私が勝手に私の主観だけで
「カッコいいからつくりました」というものではありません。
その空間や外観は建主さんのご要望や敷地の条件を
踏まえ、できるだけ要望や敷地条件の本質的な部分を反映させ、
(本質的でない部分が大事なときもありますが)
研ぎ澄ませていった結果です。
そのことを言葉を使って、説明する必要がありますから空間やカタチを
「言葉化」していきます。
この段階もとても設計では大事で、自分が設計したものを
客観的に見直す行為でもあり、良いところを更に発見する機会でも
あるので、省略することができません。
ここまでできて、ようやく建主さんにプランをお見せできるようになります。
最終回へつづく。
野口修アーキテクツアトリエの設計事例
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