今日の相談会
今日は月に一度の「住宅相談会」を開催しました。
参加下さったご家族は、ご夫婦と1歳の女の子。
四街道市で土地を探されている方でした。
現在、数か所の土地を見ていて、
今日は、その中から「まあまあ(笑)」という2つの土地の資料をお持ちになって、
それについてコメントを差し上げました。
それと同時に、土地の見方などについてもお話させていただきました。
土地を「量」だけで見てしまうと「質」の部分を見逃してしまう恐れがあるので、
面積や駅からの距離という「量」だけでなく、
方位はもちろん、その土地固有の雰囲気や周辺環境というような「質」の部分
をしっかり見ていくことが必要だと思います。
当然のことですが、設備のことや法的な規制についても
キチンと調べて土地を決めないといけないですね。
そうやって見ていくと、一見ネガティブに見える要素も
実は、とても個性的で良い土地だと言う場合もあります。
「アオハダの家」なんて、北側に田園風景があるからこそ
素敵な暮らしが実現できているのですから。
「アオハダの家」も土地のそう言った要素だけでは
思い描いた暮らしを実現することはできませんでした。
その土地の個性を引き出すような住宅の計画があってこそ、
自分たちが思っていた暮らしを実現することが出来るのです。
逆に、建物だけ良くても、その良さは半減されてしまうものです。
土地と住宅の相乗効果によって、豊かな暮らしが可能になっていくと思います。
「アオハダの家」が千葉市都市文化賞を受賞したときに
選考委員長で建築家の栗生明先生の講評の一部を紹介してこのブログを
終わりにしたいと思います。
以下、栗生明先生の講評(抜粋) 出典:千葉市都市文化賞2013受賞作品総評
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近代建築家、三大巨匠のひとり、
フランク・ロイド・ライトの言葉にこんなものがあります。
「そこが美しい敷地だったことは、
その家が建てられるまで、誰も気がつかなかった。」
つまりその建築が建ってはじめて、
人々はその建築を取り巻く環境の素晴らしさを発見し、驚かされたというのです。
美術館という、現実環境から切り離された、
「箱の中」の作品を、鑑賞するのとは異なり、
「自然の中」で、あるいは「都市の中」では、
建築はその美醜や、良し悪しを計るとき、
重要な環境の「関数」になるということです。
このように、
現実の建築は「孤立した単体の作品」として評価するべきものではありません。
建築はとりまく既存の環境に深く関わり、新たな環境を作り出します。
ですから、建築を作るということは、既存環境の魅力を引き立てるものであるのか、
あるいは毀損するものであるのかが問われていると言って良いでしょう。
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