軒下・軒先
昨日、こちらでは雪は降らずに冷たい雨が降っていました。
自宅から歩いて、アトリエに来ると、
まず「軒下空間」が、迎えてくれます。
雨が降っていても、外部空間なのに雨に濡れずに
傘を仕舞ったり、ゆっくり鍵を出して玄関引戸を
開けることが出来る空間です。
この空間があることで、とても気持ちが豊かになります。
もう少し、よく見ていくと、
雨の落ちてくる部分と雨が落ちてこない部分の境目に
気が付きます。
この“境目”を軒先と言いますが、
軒先のつくりをどうするかで、雨の落ち方、切れ方が違ってきます。
軒裏まで雨がまわってくるような野暮な感じにしたくないので、
軒先でしっかり雨が切れるようにつくろうと、心がけています。
それがたまたま上の写真の様なカタチになってあらわれ、
全体の中の一部として組み込まれて行きます。
そして、この“軒先”のつくりによって、
気持の良い「軒下空間」もつくられていくと思います。
日々の暮らしでは、当たり前すぎて見過ごしがちなことですが、
人の暮らしは、こうした小さな配慮で守られ、豊かなものに
なっていることに、これからも気付いていきたいと思います。
「穴川のアトリエ」
設 計 監 理 野口修一/野口修アーキテクツアトリエ
TEL 043-254-999
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