三山の家

-コンパクトで高密度の空間を実現-

アウトドアとスポーツが好きな、建て主らしい暮らし

 

「三山の家」は土地探しから始まりました。
建て主さんと一緒にいくつかの候補地をハシゴして見て回り、建て主さんが希望されている暮らしを実現できるかどうか見定めていきました。
それからそれほど日にちを置かずに建て主さんより「土地気を決めました!見てください!」とのご連絡がありました。
現場へ行くと確かにひっそりとした場所で雰囲気のあるいい土地でしたが、道路から2メートルほど高く、しかも後ろにも高い擁壁を背負っていました。
案の定、後ろの擁壁は法的な手続きを経ておらず、今回の建築工事で対策をしなければいけないものでした。
しかし、静かな環境で雰囲気のある場所なので、ハード面さえしっかりできれば楽しい暮らしは実現できそうだと感じました。
そして「三山の家」の計画は、この土地で進められることになりました。

敷地の後ろの擁壁は、上記したように法的な手続きをしていないものです。法的な手続きをしていないと、その擁壁が構造的に大丈夫かどうかは誰にもわかりません。
ですので、その擁壁の構造を信用しないというスタンスで設計をしなければなりません。
“ がけ条例 ” という千葉県条例があって、後ろの擁壁はがけとして、この条例の規制を受けることになります。

また、地盤調査をしてみたところ地盤の状況も悪く、地盤改良が必要という結果に。
しかも、道路よりも敷地が高いので、重機の関係で地盤改良の方法も限定されました。
これらのことに建築費がかかったことで、本体部分の工事費が圧迫されました。
そのような状況の中、建て主さんはつねに前向きな姿勢で私たちの提案をご検討くださったことが、今回の計画を良い方向に進めていったと思います。

出来る限り物理的面積は抑えながら感覚的には窮屈にならないような方法と同時に、

・造作工事の仕方の検討
・半既製品を採用することでコストを抑える方法の検討
・サッシや材料は規格寸法を重視しコストを抑える方法の検討
・支給品の検討、施主工事の検討

などをしていき、本体工事以外にかかった費用を補うようにしていきました。

建て主さんが希望されている暮らしの実現のために、ほぼ全体を手づくりで暮らしに合わせてつくりながらご予算の中に収めることができました。これは、設計者だけでは無理で、建て主さんのご理解とご協力があって成し遂げることができました。それに加え、工務店さんからのご提案やご協力があったことも、この家を完成させることに欠かせることのできないことです。

やはり家づくりは、建て主さん、工務店さん、設計者3者が協力し合っていくからこそ、良い住宅が出来るのだと、この家を通じて改めて感じることができました。

地中梁、
鋼管杭工事、
がけ条令による高基礎、
フラット35S20年金利引き下げタイプ、
トップランナー基準、
エコポイント、
木製玄関ドア、
木製全開サッシ(小さくカワイイサイズ)、
防犯ガラス、
桧の浴室とそこに繋がる坪庭、
製作キッチン、
製作組合せ座卓、
広いデッキと1坪のバルコニー、
床は杉無垢、
壁と天井は土佐和紙、
2階の天井は垂木あらわし


この他に、支給品や施主直営工事などで、浴室TV・床暖房などもあります。


玄関には天井までの下足入れと、階段下を利用したクローク。
サーフボードやベビーカーなどを収納しています。

玄関ホールの引戸を開けるとワンルームのLDK。天井までの大きなサッシからデッキが目に飛び込んできて、実際の面積よりも広々と感じます。
座して暮らすため、90センチ角の座卓を2卓大工さんにつくってもらい、普段は1卓を家族で使い、来客時にはもう1卓を連結させて使えるようにしています。

キッチンは、ワークトップをシステムキッチンのメーカーのものにしてコストダウンを図り、ワークトップの下は、奥さんのご希望をお聞きしながら大工さんにつくってもらいました。
バックカウンターも食器の量や鍋の大きさに合わせ、余裕を持った収納量のサイズにして、大工さんにつくって頂きました。
畳2枚ほどのパントリーもあって、使いやすいキッチンになっています。

洗面も大工さんにつくってもらいました。脱衣室は浴室に合わせて床壁天井を桧で仕上げています。浴室は脱衣室と同じ桧を、壁と天井に張っています。坪庭もあって、開放的な浴室になっています。

リビングにある階段を登るとスタディスペースがあります。このスペースのおかげで階段を上がりきった部分にゆとりがあります。
仕切りのないコンパクトな子供部屋は、将来2部屋に仕切れるようになっています。ロフトを設けて立体的に使えます。

寝室は収納するものを採寸・検討したウォークインクローゼットが併設されているので、物が溢れずにスッキリした空間になっているので窮屈さはありません。こちらもロフトがあり、立体的な利用が可能になっています。

軒の出を無くしたので、外壁にはガルバリウム鋼板を採用しています。
道路側の小窓に木製サッシや木でつくった庇、木の玄関ドアをつくることで、メタリックな外観に柔らかな印象を与えるようにしました。
アプローチの手摺は、工務店さんの提案で “ ガス管 ” を使っています。コストを抑えつつ、工夫のある仕事になったと思います。

 
 

設計監理

野口修アーキテクツアトリエ

施  工

有限会社田中兄弟工務所


木造2階建て 延べ面積92.46㎡(27.91坪)

 

 
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