トイレメーカーの調査によると、
住宅のトイレの入り方が変わってきていて、
男性でも “ 座って用を足す ” という方が
大半を占めているそうです。

立って用を足すときに、
床や壁を汚すということから
奥さんに「座ってして」と言われて
“ 座って用を足す ” という男性が
増えていることが要因だと推測します。

私が設計する家でも、
トイレの掃除のしやすさを求める方が多く、
できる限りケミカルな材料でないものを
仕上材に選びつつ、掃除がしやすいトイレを
考えています。




「四街道の家」では、

床から窓の下までの壁に
“ 漆和紙 ” を貼って、
壁を拭けるようにしています。
漆和紙は、
文字通り和紙に漆を塗ったものなのですが、
漆は水分を弾き、
染み込ませないという性質があるので、
その性質を利用して、防汚対策として
壁に利用しました。
床は、他の部分とのつながりを考えて
杉床に撥水効果のある天然塗料を塗ったものを
採用しています。




「椿山の家」では、

少しわかりづらいのですが、
床に抗菌仕様のタイルを張り、
窓の下までの壁には
キッチンパネルを貼っています。
床も壁も拭き掃除がしやすいようにしました。




「土間から四季を、呼吸する家」は、

床に天然素材のリノリウムを貼り、
壁は「椿山の家」と同じキッチンパネルを貼っています。
リノリウムは抗菌作用はありませんが、
拭きやすい素材です。
また、色の選択肢も多く、
明るいトイレ空間をつくりやすい特徴があります。
リノリウムの類似品で塩ビシートがありますが、
塩ビシートはプラスティックなので、
VOCを揮発する可能性が高いのと、
化学素材なので地球に戻らないという
致命的な欠点があるので私は採用していません。




「ぼくらの家」では、

そもそも、座って使用するということから
壁は汚れる可能性が低いので
パルプの壁紙にしています。
床は、周りに合わせて杉床ですが、
セラミック塗装を施して
汚れが床に浸透しにくくなるようにしました。




「掃除のしやすいトイレ」と一口に言っても、
それぞれの住宅で、規模や使い方、予算も違いますので
その住宅にあった方法をいつも模索しています。

快適なトイレ空間については
今後、もっと考えていきたいと
思っているところです。

撮影 全て小泉一斉




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