デッキじゃなくて縁側

鎌ケ谷の家D

デッキじゃなくて縁側。

私が設計する家では、広いデッキよりも
奥行きの浅い縁側を作ることが多くなりました。

昔は、リビングの延長として広いデッキをつくり、
そこで食事をしたり、お茶を飲んだりするという
想定のもと、設計していました。
建主さんからの要望も、そういうものが多かったので、
必然的に、大きなデッキをつくることが多くなっていた時期がありました。

しかし、今は逆に、庭に出たときに座ることができる縁側を希望されることが多くなってきました。
この方が、リビングやダイニングに居る人と、縁側に座る人との距離感が近く、
関係性を強くできるということに私も建主さんたちも気がつきはじめ、
縁側を希望されること、設計に縁側を取り入れることが多くなったのだと思います。

広いデッキも、それはそれで暮らしを楽しく豊かにしてくれることになりますが、
縁側をつくってみて感じることは、庭(地面の部分)を広く取れることで
視覚的に “ 外 ” が多くなり、開放的な雰囲気をつくれること、
気軽に縁側に腰掛けやすいので、親しみやすく、(縁側を)使ってもらえる機会が多く、
庭と室内の行き来がデッキよりも多くなった気がしています。

宇を深くすれば、奥行きの浅い縁側は痛みづらく、
メンテナンスという点でも、縁側はいいですね。

広いデッキか縁側か?
自分がどういう暮らしをして行きたいかによって
どちらを選ぶかが決まってくると思います。
また、それによってその周辺の設計も変わってきますので、
しっかりと考えて決めていきたいですね。

鎌ヶ谷の家D

建築地:千葉県鎌ケ谷市
構造規模:木造平屋建て(その他の平屋事例はこちら
延べ面積:101.77平米(30.74坪)※ビルトインガレージ含む
設計監理:野口修アーキテクツアトリエ 野口修一
構造設計監理:桑子建築設計事務所 桑子亮
施工管理:田中兄弟工務所 井土覚
造園設計施工:耕水 湊真人
撮影:スマートランニング 小泉一斉

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